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フランス遠征8日目 ~2週目の始まり~

 週末のパリ文化学習を終え、早朝にホテルを出発、学校に行くには少し大きな荷物を両手に抱え、直接ルイバスカン高校に向かった。朝のロビーでの会話の中心は昨夜に放送されていたU20女子W杯inチリの日本vsドイツ。日本のSky Perfect TV同様、こちらでも有料放送であるEURO SPORTSで放送されていた。U20のヤングなでしこたちが、ヨーロッパチャンピオンであり、サッカー強国のドイツに対して、テクニックと連動した攻守の動き、自らアクションを起こし、そして味方のアクションに連動してさらに複数の選手がアクションを起こし、体格・体力に勝るドイツの選手たちを翻弄する姿はとてもすばらしかった。
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 さて、今週はフランス遠征2週目に入る。学校に着くと慣れた様子で、ホームステイ先の生徒との待ち合わせ場所に向かう。片言の英語と、ほんの少しの単語しかわからないフランス語を駆使してステイ先の生徒とコミュニケーションをとる。しかも集団ではなく個で。サッカーの仲間とのコミュニケーションは互いに共通の話題があるためコミュニケーションは比較的とりやすい。しかし、ステイ先の生徒はサッカー選手ではない一般の生徒。共通の話題が少ない中で、相手を知り、自分を知ってもらうためにさらなる工夫が必要である。それを自分ひとりで行なうのだからたやすいことではない。しかし、ステイ先の生徒との交流の深さ、深め方はまちまちだが、各自努力をしながら楽しんでいるようだ。相手に自分の気持ちが伝わったときの喜びがそのまま海外のコミュニケーションにおいての成功体験につながっている。
 サッカーでは今週も月曜日はyoungチームに参加。基本的な流れは先週と同様、コーディネーションと上半身・体幹の筋力系トレーニングだが、今週は週末にゲームがなかった選手が数名いたため、その選手達と6vs6+GKのゲームをおこなった。ここで、サッカーの本質に対して直線的なプレーをしてくるINFの選手達と5人の日本人の選手のプレーの違いが出た。いくつかのプレーでは日本の選手達のプレーに対して「なぜ?」というようなしぐさや「そのパスはいらない」という言葉がかけられていた。このシーンで多かったプレーはバックパス・DFでの横パス。「ゴールを奪う」という攻撃の本質の裏側にある「ボールを失わない」という考え方。選手達は攻撃を組み立て、より有効な状況を作り出す、或いはより有効な状況の選手にパスを出すということを意識してプレーしている。その中で後ろへパスをしたりサイドバックから中央の選手に横パスを出す場合がある。しかし状況によってはそれは良い判断ではない、ということだろう。そしてこちらの選手は自分の考えを瞬時に表現する、要求してくる、自己主張する。
 INFの選手がどんなときに「なぜ?」というしぐさを見せるのかを理解したとき、選手達のプレーが変わった。前を向く意識が強くなり、DFの選手が前を向いたら積極的にスピードアップ、DFの背後を突くためのアクションを起こす。しかしそれでいて、普段アカデミーでトレーニングしている動きながらのテクニック、より有効な味方を選択する判断力、選択肢を持つこと、状況の変化に応じてプレーを変える力、その土台となる観る力が発揮される。組み立てにおいても判断スピードがあがり、ワンタッチパスも多くなった。成功ばかりではないが、そんなシーンが多く見られるようになった。ここで協調したいのは、前を向く・ゴールに向かう意識が強くなったことと、「やみくもに」「無理やりに」「組み立てやタイミングなしに」前にいく・前にボールを送ることとは違うということだ。常にボールを保持しながら、さら攻撃の本質であるゴールに向かうことを忘れない。
ほんの数十分のゲームだったが、チームメイトの考えを読み取り、ゴールを奪うという目的のために、何が必要かを考え、積極的に(変化することに)トライした。ゲーム後の選手達の充実した表情、笑顔が印象的だった。今週も選手達の積極的な取り組み、そして変化を楽しみに2週間目のフランスを過ごそう。
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文:コーチ 坂尾 美穂

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