JFAアカデミー福島

Diary ダイアリー いきいきとしたレポートをお届け。

cms.diary

« 2008年08月 | 最新情報 | 2008年10月 »

2008年09月26日

反町さんとの質疑応答

 「まず、北京オリンピックを見た人いる?ほとんどだね。時差の関係もあって見た人はかなり多いね。残念ながら全敗。アジアの国々が各グループに1チームずつ入って計12試合行った。韓国がホンジュラスに勝利した以外は勝ちがない。こう見ると日本の問題点はもちろんあるが、アジア全体の問題でもあることに注意する必要がある。次のオリンピックはロンドンで1989年生まれの人が対象になるが、その次は1993年以降に生まれた人。つまり、君たちだね。もしかしたら東京で行われるかもしれない。君たちが中心選手である可能性も十分にある。だから明日から気合を入れろ、というわけではなくて、日々のトレーニングや生活を積み重ね、それを試合で出せるかどうかが大切。今ここでやっていることは非常にレベルが高い。ただし、上には上がいる。海外にはもっとすごいやつがいる。ナイジェリア、オランダにはチャンピオンズリーグで何点もとっているやつがいて、そいつらと戦わなければならなかった。メッシのことを考えると君たちは4,5年後には6,7万人の前でやる可能性だって十分にある。環境はめぐまれている。ご飯もつくってもらえて、ユニフォームまで洗ってもらえる。そのことには感謝しつつ生活すること。」
 
Q:「世界との大きな差は具体的に何ですか?」
A:「ポゼッション率もシュート数も全試合日本のほうが上だった。数字だけを見たら日本が良かったかのように見えるが、現場では違う。スピードが違う。走るスピード。特に動き出しのスピードはね。判断のスピードが速い。切り替えが速い。ボールを奪っての2,3歩が速い。うしろから戻ってきながら守備をするのも速い。パススピードも速い。アルゼンチンのマスケラーノはパスコースが狭くても15m程度のパスを強烈に出す。ボールを受けてからのターンもめちゃくちゃ速い。サッカーはスピード勝負。どんな状況でもあわてず判断するスピードが大切。身体をぶつけられたら日本は弱い。ボディバランスや体幹を鍛えることは必要。いろんな所から足が出てくる。Jリーグの感覚じゃ駄目だね。抜いたな、とかここはパスが通るだろ、という所でカットされる。ちょっとの差が積もり積もって大きな差になっているという感じだね。」
 
Q:「センターバックに求めるのは何ですか?」
A:「まずは安定してボールをさばけること。攻撃の第一歩だからね。もちろん、ディフェンスとしての力強さは言うまでもないよ。ボールを奪われた時のカウンターに対する準備も必要。最初のパスが相手にビッグチャンスとなるようでは駄目で、自分達が攻撃しているときにミスの予測、準備をしておく。これを90分間集中して行う。最前列から最後列まで、きめ細かい指示をすること。アカデミーは全体的にGKはよく声を出しているが、他はほとんどない。もっと周りが声を出すこと。サイドバックも。レベルが高くなればなるほど1点勝負。取られたら取り返せば良いというレベルではない。ちょっとしたミスが勝負を決めてしまう。」
 
Q:「U-23でプロ意識が高いプレーヤーは誰ですか?」
A:「何を持ってプロ意識かというのはあるが。チームがスタートした頃はプロとしての意識はそう高くはなかった。本大会に近づくに連れてそういう意識が高くなってきた。メンタリティとかハードワークとか、今のサッカーに求められている資質がないと最後の18人には選ばれない。ただ、最初からプロ意識を持っていたのは本田(圭)かな。」
 
Q:「全試合で相手チームよりシュート数が多くて得点を取れなかったのはなぜですか?」
A:「決定機を活かす能力がなかった。決定機を多くつくるためにトレーニングしてきた。身長で勝てないからセンタリングは低めで勝負とか。飛び込む時の気力、迫力が少し足りなかった。誰かがシュートをうったときにつめるやつが少ない。執着心かな。僕の意見では、得点のほとんどはGKがはじいたとか、ディフェンスに当たったとか、競り合いでこぼれたとか、そういうものを決めるのが多い。そういったプレーヤーを選んだつもりだった。日本のレベルでは通用したが、世界では通用しなかったということ。執着心がとにかくなかったね。毎日、「絶対決めてやる」という強い気持ちでトレーニングやらないと。」
 
Q:「日本のGKと世界のGKとの差は何ですか?」
A:「世界のレベルは高い。日本は相当頑張ってやらないと。ナイジェリアのGKなんかはそこまで身長は高くなかったけど、ゴールマウスを守る技術はすばらしい。冷静にさばけるし、守備範囲が広い。僕はツェフが一番好き。勇気、反応、責任感が素晴らしい。」
 
Q:「本田(圭)が海外に行って変わったことは何ですか?」
A:「勝負に対する気持ち。Jリーグは少し生ぬるい。負けてもバスに乗って簡単に帰ることができる。海外ならモノを投げられる。サポーターにそうなれ、と言っているわけじゃないよ。勝負に対する執着心の問題。本田は代表の仲間に対する言葉に重みが出てきた。海外に行かなければ得られなかっただろう。森本も同じ。点を取る取らないのこだわりは人一倍出てきた。アメリカ戦で負けたときの夜3時に森本は悔しくて眠れずに、マウスピースをつけて安田にこう言ったらしい。「思いっきりおれをなぐってくれ!」と。本当の話だよ、これ。中田英寿がペルージャで成功したのは、初戦のゴールがあったからだと思う。あそこには、勝負に対するこだわりがあった。」
 
Q:「日本人が海外で通用するには何をすればよいですか?」
A:「相手にとって一番危険なプレーができるかどうか。前線だとゴールを常に意識すること。日本人はターンできるのにバックパス出したり、シュートできるのにしなかったりする選手が多い。」
 
Q:「日本は何を改善すればよいですか?」
A:「日本の良さを前面に出して戦うこと。ボール保持者に対して選択肢を増やす。何度も動きなおす。日本人はターンが素早く、俊敏性が高い。ターンした後に素早く出て行ける。ボールを動かすテクニックもある。今までやっていることを向上心をもってやることにつきるよ。ゴールを入れることに関して。はずして、ニコニコしているようでは駄目。バルセロナでもアカデミーと同じようなトレーニングをしている。ただし、得点に対する執着心が違う。シュートをはずしてサンキューとかオーケーとか言い合っているようでは駄目。」
b0801002-01.png
文・構成 樋渡 群

2008年09月18日

攻守の切り替え

 シュートエクササイズで選手に混乱が起きた。なぜか?シュートをうったものがディフェンダーになり、ディフェンスが終わったらフォワードに瞬時に切り替わらねばならず、そのフォワードに対して守備をしていた者は、再びディフェンスに直行しないといけない。集中力と注意力を最高レベルでキープし続けるエクササイズである。さらにゴール前でパスの出し手と受け手のシンクロナイゼーションをスピードに乗った状況で実行することも要求される。
 
「仕事はひとつで終わりじゃないぞ。オフェンス後のディフェンスを忘れるな。」
「ラストパスは斜め前へ、走りこんでいるプレーヤーに出せ!真横で止まって受けない!」
「しっかり決断してパスを出せ。トップスピードのボール運びから強いパスだ!」
「ファーストパスが最後のゴールを成功させるかどうかを決める」
「ラストパスを出す者は、上半身を前に倒しながら、蹴った足を一歩目にしてそのまま前に走る。そうすれば、ボールは浮かない。」
「ディフェンスはパスを予測してパスコースへ向けた守備をしろ。駄目ならシューターへの守備だ。」
「全てダイレクトでする必要はない。時には、コントロール。時には自分でシュート。エクササイズの原則はあるが、フットボールに存在することをやれ。」
「そんな時間をかけた1対1をするな。20年前のフットボールをしたければ続けろ」
 
文:樋渡 群

2008年09月17日

組織プレスの使い分け

 チーム全体でどのように守備をするかを学んでいる。トレーニングの最後は高位置、中位置、低位置からの組織プレスを使い分けながらのゲーム。最初は、自陣内に全員が位置し、ハーフラインを超えたところからアグレッシヴにボール保持者に寄せる。もちろん予測は欠かせない。ハーフラインを組織プレスのラインに決めたときに注意しなければならないのは、縦の位置関係。お互いが近すぎると、相手フォワードのダイアゴナルランニングからパスが出てしまえば危険に陥る。この組織プレスラインの使い分けにより、相手がどのように攻めてよいかわからなくなる。それが狙いである。
 
文:樋渡 群

2008年09月16日

信じているから言う

 16時15分、全員がデュソー氏の前に集る。表情が少し厳しくなる。
 「木曜日の富岡高校の試合について。全体的には悪くなかった。ただ、前半と後半は全く違うフットボールになってしまった。なぜか?チームが難しい状況になっているにも関わらず、フォワード3人は何もしない。もしくは、相手のディフェンダーが簡単に前に行けるような守備をしてしまう。中盤の2人は守備をしたくない様子で、両サイドバックは予測がない状態でボール保持者に寄せるのがいつも遅い。中盤の1人とセンターバック2人だけが守備をしていた。これでいいのか?試合の中では、自陣内に全員が引いてアグレッシヴにボールを奪わねばならない時間帯がある。お前らがプロクラブに行ったら、25人の中に入らなければいけないぞ。コーチの話に耳を傾けない者は、ベンチ、もしくはリザーブチーム。日本はリザーブチームの試合数が少ないからどんどんフットボールから遠ざかる。今、これを言っておくぞ。今できないと、必ず大きな問題として自分達に降りかかるぞ、将来。もう少しこのことについて考えながらトレーニングしてほしい。敢えてお前達を批判する。いいか、コーチが何も言わなくなったら、お前達が全員すばらしい選手になったか、もう興味のない選手になったかのどちらかだ。お前達のことを信じているから、言い続けるぞ。」
 
 トレーニングはテクニックトレーニング(ワンツーのトレーニングでのコーチング:ワンのパスを出すプレーヤーがコントロールした瞬間に、楔に入るプレーヤーがスピードアップしてボールを要求:これにより、ワンツーのパス交換の距離が適切に保たれ、パス交換もより確実になる。パッサーがコントロールミスをする場合も起こりうるからである。)から、5対5、そして8対8へ。トレーニング前の内容を修正するために、守備の意識を高める内容。ゲームを読み、予測してボール保持者に寄せる。攻撃のアクションが終わった瞬間に素早く戻る。ボールラインに超えられてはいけない。最後のゲームでは、守備に行くラインを設定した。最初は、コートの半分の位置から、次はもう少し高い位置から。守備に行くラインは同時に攻撃のアクションが終わったら戻る位置でもある。全員守備を行うためには、全員がチームで設定したラインまで戻る意識が必要。戻った状態からの守備は誰でもできるが、戻るという行動を自ら行うのは精神的にも身体的にも強烈に意識しないとできない。
 
 理想は、自分達でチームが組織的に奪うラインを試合の状況に応じて設定できること。1人として勝手な行動をとってはならない。ファーストディフェンダーはフォワードになる場合が多い。
 
 トレーニング後のデュソー氏。「守備に回ったときに、歩いて準備している者がまだまだ多い。ダッシュをし続けろとは言っていない。少しの連続した移動が大事。ステップを踏み続けて、どの方向にも瞬時に移動できる準備をしろ。歩いている状態から、急にびっくりして守備をしている者が多い。常に顔を上げて、周りを見て、動きながらポジションを移動しろ。」
 
文:樋渡 群

2008年09月15日

ろうきん杯兼高円宮U-15福島大会決勝

VS Jヴィレッジ U-15
● 0 - 1
*高円宮杯U-15東北大会 出場決定
b080915-01.png

2008年09月13日

ろうきん杯兼高円宮U-15福島大会

VS 二本松第一中学校
○ 3 - 2
b080913-01.png

2008年09月09日

ゲーム

トレーニング最後はゲームで締めくくる。今回は以下のようにタッチ数を制限。
守備者は2タッチ(リスク回避)
攻撃者は3タッチ(攻撃の準備に必要。もし、2タッチ以下に制限してしまったら、コントロールの後にはシュートかパスしかなくなってしまう。)
シュートをうつものは4タッチ以上可能(クリエイティヴなプレーをさせるためにはタッチ数制限はないほうが良い。パスなのかドリブルなのかキープなのか相手に予測されてはいけない。)
 
 ある程度時間が過ぎて全ての制限をなくした。
 
文:樋渡 群

2008年09月07日

ろうきん杯兼高円宮U-15福島大会

VS FCレグノウアU-15
○ 1 - 0
b080907-01.png

2008年09月04日

再開

b080904-01.png
何から始まるのかなと様子を見ていると、子供達のニュースパイクのつま先を押しながら「2サイズでかい!」「シュートする時に地面こすって、決めるべきものも決められなかったらどうする?」「サイズにとらわれず、自分の足にぴったりはまるものを選ばなければいけないよ」とシューズ選びの基本に念を押す。今日のトレーニング最後のゲームで実際に地面をスパイクのつま先がこすって、シュートミスをしたプレーヤーがいた。デュソー氏は、それ見たことかとばかりに、両肩を上に少し上げた。
 
ウォーミングアップ
エクササイズは1人にボール1つで単なるボール運び。ただし、子供達に課題を与えるタイミング(時計を見ているわけではない)が絶妙で、集中力が途切れないよう声をかける。
「ボールを見るな」
「各ステップでボールに触れ」
「常に動け」
次は、仲間とドリブルしながらボール交換(このときも、徐々に交換する時間を短くする)、
仲間にドリブルをしかける。
 
2人でボール1つにして、パス交換。特にグリッドの大きさを決めているわけではない。
「パスを強く」
「スペースへ出せと言ってないぞ、足元だ」
「ボールを要求しろ」
ここでも、集中を切らさないために、しばらく経ってから、3秒以内に次のボールを捜すよう声をかけていた。大きな声でジェスチャーも交え、「よし、今からお前を数えるぞ!1,2,3,4,5,6・・・・・遅すぎ!」「次はお前だ、1,2,3,4ちょっと遅い!」選手は近くで声をかけられ、常に見られているので必死に要求に応える。
 
正方形(18m×18m)二つの長方形の中でパス交換(5人一組)2人と3人に分かれてそれぞれの正方形に位置する。パスを出したら、出した正方形へ移動。
「コントロールでボールを浮かさない」
「コントロールからパスまで早く」
「コントロールした足が着いた瞬間にもう一方の足でパス」
「ボールに寄る(寄るタイミングは早すぎてはいけない、トップスピードでコントロール、パスができるように工夫する。コントロールしてから減速してしまうプレーヤーが非常に多い!)」
リターンから3人目のプレーヤーへパス
この時、ワンツーのスピードアップのさせ方も絶妙で、「3秒以内に3人目までのパスを出せ」、という掛け声だけでランニングとパスのスピードがあがっていった。集中力の強度を増すために最後は、出す人は出した後、受ける人は受ける前、3人目も受ける前にダッシュを要求。非常に強度の高いこの要求は短時間で終わった。
 
シュートトレーニング
楔にあてて、リターンをもらい、スペースへ走る3人目へパス、その3人目がシュート
リターンを3人目に落として、4人目へパス、4人目がシュート
リターンから3人目に落として、3人目がドリブル、4人目とクロスランニングでボール交換、シュート
  
以上3つ(徐々に複雑にしてある)をそれぞれある程度繰り返した後で、自分達で使い分ける。しかも、前のグループがやったものと同じ展開は出来ない。これは、自分達で考える、判断、決断の習慣化はもちろんのこと、お互いのコミュニケーション能力を育む狙いもある。出し手、受け手どちらの情報交換(例えば、出し手がどのようなコントロールをするのか。自分に向けられているのか、いないのかなど)もおろそかにできないことを学ぶ。
 
ゲーム
必ずゲーム前に注意を促す
攻撃:全員がパスコースをつくる
    その方法は、ボール保持者に対して前後左右に人を配置
 
守備:ブロック
    カヴァーリング
    素早く戻って全員がボールを正面にとらえて守備
 
ゲーム中のコーチング
「攻撃が終わって戻ってくるものがボールを奪っている、つまり攻撃側がボールを持っている時に止まっているか、スピードダウンしているかだ。守備は良いが、攻撃がダメだ」
「逆サイドに必ず1つパスコースがあるぞ」
「出して止まったら自分の仕事がおわってしまうぞ」
「組み立ての時に最前列に人数をかけたほうがよいか?」
「守備にきりかわったぞ、フォワードは何してる?すぐかえる!」
「カヴァー!」
「寄せる!」
「狭い!もっとひろく」
「ボール保持者に遅れるのが遅い場合、後ろからタックルに行ってはダメだ!相手をけがさせてしまうぞ!しかも、お前も退場だ!」
「GKは遠くのパスコースも探しておけ!」
「キャッチをしにいけ!はじきにいくな!」
 
 この日は珍しく45分以上ゲームを行った。理由は、「公式戦と同じ時間で最後の最後まで集中力が途切れないよう習慣づけるためだ。今日は悪くなかったな」
b080904-02.png
文:樋渡 群

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

スケジュール