JFAアカデミー福島

Diary ダイアリー いきいきとしたレポートをお届け。

cms.diary

« 2007年10月 | 最新情報 | 2007年12月 »

2007年11月15日

REPETITION(レペティシオン)

 反復、繰り返しと訳される。日本では「ドリルトレーニング」と言われているもの。よくある質問に「ドリルトレーニングをやると子供が飽きるのですが、どうすればよいでしょうか」というのがある。それには、こう答える。「それは、ドリルトレーニングになっていないからですよ」と。
 
 人間が動作を覚えるには科学的に証明されていることだが、「7秒以内におなじ動作を繰り返す」ことが必要である。例えば、パスというジェスチャーにおいて、1回蹴って、2回目に蹴るのが7秒以内。あくまでもこれは理想である。実際のトレーニングでは、10~15秒以内に同じ動作が繰り返されていれば問題はない。
 
 10~15歳では持久力も上げる必要があるので、この反復の中に「走る距離」を付け加えると自然と「持久力を上げるためのテクニックトレーニング」になる。
 
 自分がチームで抱える人数を把握し、全員が10秒以内に同じ動作を繰り返し、走る量も確保することができるオーガナイズを工夫すれば、子供は飽きる暇がなくなるはずである。
イメージとしては、例えばシュートトレーニングならば、10m走って、16m程度のシュートをして、自分の元いた場所に戻って、また走ってシュート。最初のシュートから2回目のシュートが10~15秒以内に行われていれば「ドリルトレーニング」といえる。つまり、1分で4~6回以上ボールに触れる。これを15分程度続ける。最初のシュートから次のシュートまで30秒かかってしまったら、それはおそらく人数配分が悪いか、待ち時間が長いのが原因である。それを解決するには、2箇所で行うか、スタートのタイミングを指導者が支持してあげると良いだろう。
 
 そして、さらに重要なことは、繰り返しに「質」を求めること。メチャクチャなジェスチャーを何度続けても悪い習慣しか身に付かない。1回ずつ修正し、パワーよりも正確性を身につけさせる。10回連続で正確に行える選手がいたら、そこにパワーも要求して良いだろう。しかし、あくまでもドリルトレーニングは「飽きる暇のない正確な動きの繰り返し」であることを忘れてはいけない。
 
文:樋渡 群

2007年11月12日

飯舘村

b071112-01.jpg
 飯舘村に招待され、デュソー氏が小中高校生の子供達に講演を行った。講演タイトルは夢を「実現」するために。夢は誰でも見ることができるが、一番重要なのはそれを実現するための方法を知ること。フットボールで言えば、10歳ごろまでに運動神経をしっかりと向上させておくこと。12歳までにフットボールにおける全ての動作を学ぶ。そして15歳までに学んだ動作を完璧に、より素早く行えるように。さらに、持久力は15歳までしか伸びないので、12歳~15歳はボールを使ったトレーニングの中に運動量も確保する。
 
 デュソー氏は言う、「コーチの要求に80%応えれば2部リーグ、100%応えれば1部リーグ、120%応えればA代表でプレーできる。そして、楽しむ、楽しませること。夢を諦めないこと。情熱を持ち続け、学んだものを他の人にも伝えたいと思うこと。次に学ぶ人のために。」
 b071112-02.jpg
 依頼された当初サッカースクールは含まれていなかったのだが、デュソー氏の「グランドで夢を実現する手助けをしなければ、いくら話をしても小さい子供は真に理解できないよ」という強い思いから、飯舘村の多くの方々のサポートを経て、「夢のお手伝い」が始まった。開始30分以上前から来てボールを蹴っている子供達4人を見て、すぐさまデュソー氏は一緒にボールを蹴り始める。特にGKの子には近距離からの簡単なキャッチトレーニングを行った。トレーニングというにはあまりにも自然な大人と子供のボール交換。足から放たれたボールを単純にキャッチする。言葉はない。ジェスチャーで「こうやってキャッチしろ」と伝える。キャッチしては、デュソー氏に返し、それを再び彼はダイレクトで蹴る。正確な動作の繰り返しこそが技術を向上させる大きな秘訣。
 
 そのうち、全員が集った。
 
 小学校3,4年生と、5,6年生、中学生の3つのカテゴリーに分けてトレーニング。年代ごとに分ける理由は、主に身体生理学的なもの。プレー強度、スピードは全く異なる。ゲーム形式とドリルトレーニングの後は、8対8のゲーム。寒いにも関わらず元気にボールを追い続ける飯舘っ子。デュソー氏がゲームを観ながらぼそりと一言。「ストップをいつこの子達に言えばいい?」
 
文:樋渡 群

2007年11月08日

スピードを落とさない

 ゴール前25~30mの局面。GKを避けるような斜めのパスへ、爆発的スピードでボールをコントロールし、シュートまで行く。イメージは、最終局面で、相手ディフェンスラインの裏を「リズムの変化(緩から急へ)」で突き、ある程度フリーな状態(少なくとも相手から1m離れる)をつくり、シュートをする。
 
 詳しいオーガナイズ(トレーニングが展開される広さ、場所、時間、強度、必要人数、一人当たりのボールタッチ数、一人当たりの待ち時間、一人当たりの走る距離、スピードなど)は、トップページにあるトレーニングシートを参考にして頂くとして、ここではデュソー氏がコーチングする内容とタイミングを記述しておこう。
 
 全てはタイミング。
 
 まずは素早いボール運びでインフォメーションが伝えられる。つまり、パスを出すぞ、と仲間に伝えるのである。これは、声ではなく、素早いアクションで伝達する。
 
 そして、パス。パスは強く。減速するようなパスではなく、イメージとしては徐々に加速していくパス。パスした後は、ジョギングではなく、素早く次のマーカーまで移動する。パスを出した後のポジション移動を習慣付けるためである。
 
 パッサーの足からボールが離れる瞬間に、受け手がマークを外して爆発的スピードでボールに寄る。そのスピードのまま、方向付けしたコントロール。よくあるのが、コントロールに満足してパスまでの時間が長くなってしまうこと。コントロールが成功しても実際には相手のプレッシャーは続くのである。せっかく、爆発的スピードで相手のマークを1m以上引き剥がしてもコントロールからパスとコントロール後のランニングスピードが落ちては意味がない。
 
 そして最終局面。
 
 ダイアゴナルパスがディフェンスラインを切り裂く。このパスも強く正確に。そのパスを爆発的ランニングでコントロールする。そのコントロールの場所はペナルティエリアにちょうど入らない位置。ランニングの方向は、まっすぐ行けば、対角線上にサイドネットが見える位置。ランニングスピードを落とさず、対角線を狙う。
 
 最も重要なのは、この最後のパスとシューターのランニングがシンクロナイズすること。以前にも書いたが、ここでいうシンクロナイゼーションは「イメージがぴたりと共有される」という原義そのままの意味であることに注意。シンクロナイズドスイミングを想像していただくと理解し易い。
 
 タイミングがわかってきたら、より試合に近づけるために、ここにディフェンスをつける。このディフェンスの置き場所には細心の注意をはらう。目的は、パスとランニングがシンクロし、スピードを落とさずシュートまで行くことである。つまり、ディフェンスが最初から簡単にシュートコースに入れるようでは、このトレーニングが台無しになってしまう。シューターがスピードを落とさず、シュートにまで行くことができ、なおかつ一瞬ディフェンスが寄せきれない、そういうオーガナイズが必要である。場合によっては、相手がコースに入ってくるのでドリブルで突破しなければならない。その時も、ランニングしてきたスピードとドリブルのスピードが変わらないことに注意する。ドリブルで減速した途端に相手に有利になってしまう。
 
 その次のオーガナイズでは、ラストパスを出した者がサポートに入る。つまり、シューターに選択肢を与える。ここで、選手に「相手に悟られないプレー」を習慣づけさせる。「そのままうちに来るのか、パスを出すのか」。デュソー氏のコーチングは最後まで止まらない。「今のは、明らかにパスを出すとわかったぞ!あくまでもシュートをうつと相手に思わせろ!絶対にスピードを落とすな!」
 
文:樋渡 群

2007年11月06日

予測

 守備における予測。相手の足にボールがおさまってから、ボールを奪いに行くと、相手に良い状況でコントロール、パスなどをされてしまう。インターセプトが理想であるが、試合中におきる多くの現象は「相手のミスを誘う」ことによるボール奪取。相手の足にボールがおさまった瞬間、相手ボールに触ることができる位置に行く努力をしなくてはならない。
 
 まずボールホルダーに一番近いものが素早くアグレッシヴにアプローチすることから予測ディフェンスはスタートする。その様子を見て2人目、3人目は次のパスコースを予測する。相手の体の向き、ボールの置き場所である程度的を絞り、準備して距離を調節する。相手の足からボールが離れる瞬間に次のボール保持者へ素早く爆発的にアプローチして、相手が簡単にプレーできない状況に追い込む。
 
 この意識、習慣をつけるにはボールポゼッショントレーニングが最適である。そして、指導者のコーチング、働きかけが最も重要である。守備のポジショニング、予測するタイミング、ボール保持者へ寄せるタイミングと厳しさ、奪う時の球際の厳しさ。
 
 デュソー氏は言う、「これらは外部から刺激することで選手の能力が30%以上はアップする。つまり、厳しく要求することが大切である。」
 
文:樋渡 群

2007年11月03日

VS 鹿島アントラーズ

b071103-01.jpg
b071103-02.jpg
試合前、鹿島神宮にて祈願
b071103-03.jpg
b071103-04.jpg
 開始直後から不用意なドリブルですぐさまボールを失い、簡単に相手に主導権を渡す、そんな状況からゲームは始まった。しかし、中盤のトライアングルを中心にブロックを形成してボールを奪い返す。前半はボールを奪った後、中盤とフォワードの連携ミスから自らボールを失い、相手がボールを保持、またすぐさま取り返すの繰り返し。落ち着いた組み立てがほとんどできなかった。奪った瞬間のサイドを幅広く使ったディフェンスの組み立て参加がなく、フォワードもすぐさまスピードアップをしようとして、リズムを作り出せなかった。後半は10分を過ぎた辺りから、高い位置からのディフェンスに切り替え、マンツーマンに近い状態でプレッシャーをかけに行った。よりボールを奪うため、チームに動きを生み出すため、相手に恐怖心を与えるためである。相手GKがボールを持った瞬間からプレスに行くので相手もロングキックや不確実なパスを出さざるを得なくなり、アカデミーがボールを持つ時間帯が大幅にアップ。前半の反省を活かし、奪ってからすぐサイドのスペースへボールを運び何度も決定機を作り出した。落下地点はもちろんのこと、ボールがあるところはボールを奪いに行き、相手よりも先に触る、これが1試合を通して集中を欠くことなく行うことが課題である。結果は1-1。
 
文:樋渡 群

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

スケジュール