JFAアカデミー福島

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2006年07月26日

7月26日

 中国遠征後、選手は安息の場所、家庭に戻った。1学期の疲労は思いのほかある。小学校を卒業したばかりの少年たちは自ら望んで厳しい環境に入ってきた。同年代の子ども達がまだまだ家族に甘えているのが当たり前の時期に。4月から経験したこともないハードなトレーニングが続いた。フランス代表を何人も送り出しているクレールフォンテーヌのトレーニングをそっくりそのまま受けてきた。しかも、フランスではもう見られないグラウンド上での授業。世界中の人々がわざわざフランスにまで見学に来る授業が、ここ日本の福島で行われている。ただ、選手はそんな幸せを感じる暇はない。付いていくのがやっとなのである。今でこそマスコミを賑わすようになったオシム監督の「走る」サッカーはサッカー強豪国では当たり前のことで、アカデミーでもクロード・デュソーが体現している。成果は5月に早くも現れた。コーチ陣もこんなに早く結果が出るとは思わず、クロード・デュソーの育成方針に改めて敬服したのである。休む暇なく走り続けてきた選手達はようやくある程度の休みを与えられた。

2006年07月25日

7月25日

朝鮮民主主義人民共和国戦 ×0-2
 このフェスティバル唯一の30分ハーフで行われる試合。最終戦であるこの試合に、選手たちはこれまで得た経験を最大限活かそうとピッチに臨む。リーグ戦では0-1で敗れた相手に彼らがどう挑むか興味ある試合でもあった。
 結果は0-2。とは言え、彼らの将来には非常に価値あるゲームであったと言える。体格で相手にかなわない選手は技術を活かすことを考え、スピードに自信のある選手はその特徴を活かそうとする。これまでの9試合で何が自分の武器で、あるいは弱点であるかを自己分析し、試合の中で自ら最高のパフォーマンスを発揮しようと試行錯誤していた。
サッカーは、考え、判断して行うスポーツ。9試合の経験から彼らが考え、それをピッチの上で僅かながらではあったが見ることが出来た。

2006年07月24日

万里の長城

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今日は大会の中日ということで観光に出かけた。行き先は万里の長城。
“万里”の長城という名前通り、長城は全長6000kmほどある。これは日本縦断よりも長い距離! 大部分は土を突き固めた3~5mの土壁。北京周辺は平均的な高さ約8m、幅(上部)約6mの立派な石とレンガで造られた城壁だ。一定距離ごとに2階建ての城楼があり、
下層には兵十数人の住居となっていた。
 長城の始まりは、2500年ほど昔。その当時、中国は幾つもの国に分かれて戦っていて、各国がそれぞれ防御用の壁を作った。そして中国全土を統一した秦の始皇帝がそれらをつなげ“万里の長城”となった。ただし、現在私達が見た万里の長城は、それよりもずっと後の時代“明”の時に修復されたもの。
 マイクロバスに乗り込み走ること2時間半。山の頂上には万里の長城が見えてきた。バスを降りて山を登ること20分ようやく万里の長城に到着した。月から見える唯一の建造物といわれる万里の長城に到着し、選手たちはそのスケールの大きさを肌で感じ目を丸くしながら「でけ~」「ウア~」と叫んでいた。
 一時間くらい万里の長城を満喫した選手たちはかなり疲労していた。
バスまで20分歩いてくだらなくては・・・
と思ったら降りるところに滑り台のようなものがあった。
ほとんどの選手が子供料金で乗る中、背の高い4人は大人料金を徴収されていた。
 ちなみにスタッフも滑り台で下まで降りたのだが、途中スピードの出しすぎで係員に怒られてしまうスタッフもいた。
 その後は30分ほどフリータイムだったので選手は出店でピンバッジ、キーホルダーを買ったりして楽しんだ。
 ただし、通訳の人に聞いた話だがここで買い物をする中国人はいないという。観光客に対して元値の何倍もの値段を要求するらしい。ちょっと交渉すると半額以下になるのにはびっくりした。
 選手は万里の長城を見学して、世界にはまだ知らないことがたくさんあるのだと感じていた。
Athletic Trainer 藤本 栄雄
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7月24日

マカオ戦 ○1-0
 立ち上がりからボールを動かすことが出来ない。決して相手のプレッシャーが厳しいわけではない。各々が何かを成そうと必死にプレーする。サッカーのゲームにおいて、1対11ではどちらに分があるかは明白である。この試合の鍵はその部分にあった。とにかくボールを動かすことを要求する。即ちチームで戦うことを要求する。少ないタッチでパスを回すことで徐々に相手を崩すことが出来始めた。次第にチャンスが増える。結果1-0の勝利。
 時にボールをとにかく動かすと言う要求は、判断を伴わないと捉えられるかもしれない。しかし、チームでサッカーをすると言うことを判断してもらうためには時として必要なことである。1人で戦っていた難しいゲームを、11人で戦うことで簡単にするため、何をすべきかを判断する重要性を含む非常に貴重な試合であった。

2006年07月23日

大会3日目

韓国戦 ×0-5

 相手は、体が大きく身長は180cm近い選手が多くいる。筋骨隆々でフィジカルが強い。14歳にはみえない。キック力もあり、ボールを蹴る音からして違う。相手のシュートが足に当たり打撲した選手もいた。
試合が開始して立ち上がり1分で失点してしまい、全てがうまくいかず相手の勢いに押しこまれてしまった。ベンチにいる選手・スタッフから声を出してプレーしている選手を励ます。戦意喪失しかけたところだったが、前線で一人の選手が自分よりはるかに大きい韓国選手へ激しいタックでボールを奪った。このプレーによって皆に勇気を与え、徐々に皆が戦い始める。相手の攻撃に対してボールにくらい付いて徐々に相手の攻撃に順応していき、12分で5失点したが残り18分は無失点。
 自分たちよりフィジカルの強い相手に対して、どのようにすべきだったか。まずは、走り勝つことだろう。1vs1での接触プレーでは相手に飛ばされてしまうので、できるだけ動きながらプレーすること。また、自分のポジションだけにとどまらずにポジションチェンジをするなどのコンビネーションプレーも必要だった。あとは、プレッシャーのかかった状況の中で、正確な技術(パス&コントロール)を発揮することとそれを支えるメンタルも重要だった。これらはすべて普段のトレーニングで行っていることではあるが、まだまだみについていない。もちろん、できている時間帯はあったがもっとできるはずだ。
 しかし、課題は残るがフィジカルの差がある相手に対してよくやったと思う。選手達は、自分の力を発揮できなくて悔しがる者、負けてしまって納得はいかないが自分の力が出せたという手ごたえを感じている者、各々が色々なことを感じていた。今日は、非常にタフなゲームだったが選手達は良い経験を積んだことは確かである。悔しさは残っていると思うが、選手達は気持ちの切り替えは早く夕食時にはいつものように笑顔で中華料理を堪能していた。b0723.jpg

2006年07月22日

大会2日目

モンゴル戦 ○4-0
 大会2日目の午後、対モンゴル戦。これで6試合目を迎える。選手達からは少なからず疲労感が見受けられるが、勝負の時は待ってくれない。
 立ち上がりからお互いにボールが落ち着かない状況が続く。モンゴルはDFライン4人+MF4人で守備を固め、FW2人を前線に残しカウンターを狙っていた。
 開始5分までは、モンゴルにペースを握られ苦しい時間帯が続く。相手FWに体格で劣る日本DF陣はドリブルで持ち込まれシュートを許す場面や、ファールから与えた直接FKがゴールバーを叩くなど失点してもおかしくない場面を何度もむかえた。
この苦しい時間帯を凌いだ日本は徐々にペースを握り返す。待望の先制点は11分過ぎ。ショートコーナーからのボールがゴール前混戦になったところを頭で押し込み先制すると、その1分後にも中盤でパスを小刻みにつなぎ右サイドへ展開し2列目から飛び出した中盤の選手が豪快にニアサイドにシュートを叩き込んだ。
 その後は相手DFラインからロングボールを放り込まれ、FWに持ち込まれる場面を何度か迎えるが身体を張ったディフェンスで耐え凌ぐ。残り10分過ぎには右サイドから切れ込み、中央に折り返したところをゴール正面からゴール右に流し込み追加点を奪うと、相手の足が止まった27分には、相手陣地高い位置でボールを奪い素早くFWへパスを通すと、GKとの1対1を冷静に決めた。
試合には4-0と勝利を収めたが、この試合でもいくつかの課題が見られた。モンゴルは、前線に残っているFWへロングボールを放り込んでくるワンパターンの攻撃で中盤の押し上げも無く中盤には大きなスペースがあった。そのため、日本は比較的自由にボールを持つ時間があった。しかし、自由にボールを持てる時間があるがためにドリブルに偏る選手が多く、「ボールをシンプルに動かす」という意識が低かった。個人個人がドリブルを仕掛け、構えている相手DF陣に突っ込みはボールを奪われる場面が試合を通して見られた。ワンタッチ・ツータッチでボールを動かし、引き気味に構えている相手DF陣を動かす工夫が必要であった。更に、モンゴルはDFラインを高く保っておりGKとの間に大きなスペースがあった。そのスペースに積極的に飛び出す動きが少なく、空いたスペースに飛び出す意識をチーム全体が持っていればより多くの好機を創り出す事が出来たと感じる。この試合でも得点につながる場面では、パスをつなぎボールと人(相手、味方)を動かした後に決定的な場面を創り出せていた事を選手自身に感じ取ってもらいたい。
 今後の試合ではチーム全体、個人が意識をして相手のウィークポイントを突ける戦術眼を養っていきたい。b0722.JPG

2006年07月21日

開会式

東アジアの10カ国のチームが集まる中、選手達は緊張する様子もなく自然体だった。他のチームは、1つ年上のチームなので我々よりも大きい選手が目立った。
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中国戦 ×0-3
 開会式終了後のオープニングゲーム。選手達の表情は引き締まってきた。相手チームはというと、ホスト国ということで相当気合を入れている。立ち上がりは相手の勢いに押される。中国選手は、身長が高くスピードがある。サッカーは、中国らしく4-4-2のシステムを保ちポジションチェンジはなく攻撃はシンプルにサイドからクロスを上げる。そこに背の高い選手が入ってきて、ゴール前を激しく襲いかかる。こちらのGKボールであってもしっかり体を当てに競ってくる。日本国内では、ファールになるシーンも当たり前のようにプレー続行でクロスのこぼれで2失点してしまった。もう1失点は、シュートをうたれたリバウンドを詰められた。基本的なことであるが、クロスボールに対してGKが前に出たときのカバーリングと自分のマークがGKにアタックにいけないように体を入れてプロテクションすることで防げた失点だった。また、自分たちより大きい選手に対しては、相手の前で相手より早くジャンプして体をあてるべきだった。
 攻撃面では、緊張のせいか硬さがみられ運動量が少なかった。普段よりプレッシャーが早い中で簡単なパスミスが目立ち、自分たちのサッカーをやらせてもらえなかった。相手と接触しないように動きながらのプレーが求められるし、ボールを受ける前の準備もより早くしなければならない。選手達にとっては非常に良い経験になった。今まで自分たちが持っていた基準より上のレベルを実際に体験したことによってトレーニングの中でもイメージできるはずだ。
 負けてしまったが、最後まで諦めない姿勢は良かっった。この試合を次に活かして、更なるレベルアップをしてほしい。

GKコーチ 須永 純
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香港戦 ×1-4

 1戦目の中国戦で見えた課題。それはとりもなおさず、日本が世界と戦う時にもよく言われることである。身長とパワーで勝る相手にいかに勝利するか。それは、シンプルで、攻守に渡り、相手よりもたくさん走ること(接触を避けるためにフリーになる、攻守で数的優位を創る、空中戦に持ち込まれないように前線から激しくプレッシャーをかける、相手よりもはやくボールに触る)。これは実は日頃からアカデミーが心がけていることでもある。
 試合開始1分。DFから中盤へパスが入るが、パスが弱く、もらう側もボールに寄らず、周りを観ていない。周りも相手が来ていることを伝えていないことが重なり、相手にボールを簡単に奪われる。しかも、DFと中盤の最終ラインが近すぎたために相手のスピードに対処できず独走を許し失点してしまう。開始序盤なので、精神的にはこたえていない。中国戦の反省を踏まえ前線からプレスをかけ、DFラインも高い位置を保つ。8分、中盤でボールを奪い、すぐさまミドルシュート。これが、ゴール右上隅に突き刺さり、中国遠征初得点が生まれる。自分たちのサッカーに自信を取り戻した1点だった。
 DFラインを高く保つと相手のロングクリアに対処しなければいけない。相手が背が高い場合には一人が競り役、一人がカバー役につくのが普通。しかしこれを怠りロングクリアカウンターを受け失点。DFのパスミスから失点を重ねる。
 中国戦の反省を踏まえて高い守備位置を試合を通してキープできていただけに悔やまれる敗戦である。b0721.JPG

2006年07月20日

国家足球訓練基地

 空路を経て北京入り後バスにて宿泊地である国家足球訓練基地に到着したのは昨日の深夜の事であった。ここが今日から1週間滞在する宿泊地である。日本チームだけでなくその他9チームも同じ場所に滞在する。
 この国家足球訓練基地は、中国サッカー協会が所有するナショナルトレーニングセンターである。施設内は140の客室・300名が同時に宿泊可能な宿泊棟、天然芝6面のピッチ、バイキング形式の食堂を兼ね備えた豪華なサッカー専用施設である。日本でいうならばJヴィレッジと言ったところだろうか。中国代表の各カテゴリーの合宿地として利用される事は勿論、昨年のW杯アジア最終予選時には北朝鮮代表が合宿地として利用した。
人口が日本の約10倍をほこる大国中国が、国を挙げてサッカー強化に取り組んでいる事がこの施設からも感じられる。日本にとってアジアの強国、好敵手としてこれからの中国代表はますます侮れない存在になるだろう。
チームは昨夜の就寝が遅かった為、少し遅めの朝食を取り10時半からは早速トレーニングを行った。慣れない空路での長時間移動、異国の地でのトレーニングに選手は皆身体が重く、動きにもキレが感じられなかった。選手達自身も思うようにプレーできないジレンマ、コンディションの悪さを感じていた。昨日に続き、管理の面で海外における「体調(コンディション)管理」の大切さ、難しさをまた一つ身を持って体験したようである。
夜には施設内の湖畔にて大会参加チームのレセプションが開催され、各チームが唄や踊りなどの出し物を行った。日本チームは「幸せなら手をたたこう」の唄を披露し、言葉は通じなくとも他国の選手もリズムに合わせて手や足を鳴らしてくれていた。
明日からの大会開幕を控え、選手達はお互いの健闘を誓い合っていた。b0720-01.jpgb0720-02.jpg
 国家足球訓練基地でのトレーニング    大会レセプションにて唄を披露

2006年07月19日

中国遠征出発 ~GO FOR CHINA~

 本日、アカデミー生にとって初めての海外遠征に出発した。
 今回の海外遠征の目的は、アカデミー生16名+JFAエリートプログラムから2名の選手を加えた18名で構成されたU-14日本選抜として、中国で開催される東アジア連盟U-14ユースフェスティバルに参加するためである。この大会は、東アジアに所属する国々からU-14代表チームを集めフェスティバルを開催する。参加チームは、日本・中国・韓国・北朝鮮・マカオ・モンゴル・香港・台湾・グアム・北マリアナの以上10チームである。 
昼過ぎにアカデミー寮を出発し一路成田空港を目指した。成田空港到着後、出発時間までの時間は自由行動となった。選手達は航空券、パスポートを各自手渡され、日本円から中国元への両替も全て自分達自身で行った。今回の遠征で彼等は基本的には全て自己責任の下で管理を行う事を求められている。
JL789便で北京に到着したのは現地時間で21時過ぎ。入国審査も各自が拙い英語で会話をしながらなんとか通過し、全員が中国の地を踏みしめた。
現地コーディネーターの誘導で空港外のバスへと向かう最中に、中国人の女性に囲まれた。彼女等は選手達の手から荷物を受け取りバスまで運んでくれると申し出てくる。戸惑う選手達や、言われるがままに荷物を差し出す選手達がほとんどであった。彼女等は当然のように労働賃金も請求してきた。スタッフ陣が割って入り、荷物は常に選手各自で管理するように再度指導し、選手達自身もようやく事態を理解したようだ。乗り込んだバスの中で先ほどの出来事を振り返り、気を引き締める選手達が多かった。ここは安全な日本では無い。身の安全、物の管理は自己管理が必要であることを到着直後から早くも選手達自身が肌で感じ取ったようである。バスで1時間半程の移動を経て無事に宿泊地に到着した。
今回の遠征テーマは「自分を知る」「世界を知る」を目標に掲げている。福島の穏やかな生活から世界に飛び出した選手達。この遠征で体験する様々な物事全てを吸収してほしい。
体験無くして経験無し。これから1週間の海外挑戦が始まる。b0719.jpg

2006年07月16日

対 勿来フォーウィンズ

30分3本

1本目 1-0 勝利
2本目 3-0 勝利
4本目 5-2 勝利

 相手は中学1年生、2年生を混ぜてチームを構成。昨日ほどフィジカル差はないものの、早いパス回しでゲームを展開していく。前へ行こうとする意識は出てきたが、相変わらず横パスばかりが目立つ。時折縦パスを狙い、リズムに変化をつけようとするが、自陣深くから相手を背負った味方に出そうとするので通らない。自分のゴール近くでパスをカットされるのでピンチをしばしば招く。2本目以降は、自分たちのリズムを忘れ、緩急のない展開に終始してしまった。パスが足元ばかりになって行き、無駄なドリブルが目立ち始めた。結果としては得点を重ねたかもしれないが、自分たちが意図した得点ではなかった。残念ながらアカデミーの目指すサッカーからはほど遠く、育成の難しさを改めて目の当たりにした。しかし、忍耐を持って継続していかなくてはならない。

2006年07月15日

対 JSC(Jヴィレッジサッカースクール)中学2年生

30分×2本
 1本目 0-1 負け
 2本目 0-1 負け

 開始からアカデミーが素早いパスワークを披露する。驚くほどパスが回る。相手のプレッシャーが個人個人で仕掛けられることもあり、選手がフリーになりやすい。前半開始早々中盤の細かいパス回しの後、サイド前方のスペースへ展開し、センタリング、シュートまでいく。ただし、相手は中学2年生(14歳)。フィジカル差は明らかで、フリーになっていても最終局面では相手に寄せられている。アカデミーの失点はポジショニングミスとフィジカル差で突破された。中央に絞るべき左サイドバックが相手に先に中に入られ、簡単にDFラインを突破された。ペナルティエリア前でカバーリングも間に合わなかった。
 JSC側もむやみに飛び込む姿勢がなくなり、アカデミーにパスを回させておいて、縦パスを制限してきた。アカデミーは攻撃準備ができていないにもかかわらず縦パスを出す回数が増える。相手DFのスピードとパワーには容易に勝てない。横パスを回す速度と相手DF陣がスライドするスピードがほぼ同じで一向にチャンスを創れない。FWとMFの簡単な縦のパス交換を繰り返すうちにしっかり動いて相手のマークを引き離すことができない。
 しかし、トレーニングの成果はあった。冒頭にも書いたように、DFラインを押し上げながらシンプルなパス回しによりチーム全体でボールをキープする意識がかなり出てきて、良し悪しは別としてボール保持率は7割アカデミーだった。エゴイスティックなドリブルをする選手が多かったことを考えれば格段の進歩である。個が組織の中でこそ活きることを体感し始めた。相手チーム監督の明石氏は次のように語った。「アカデミーのゲームを見るのは前回対戦した4月29日以来だが、ここまでパスを回せるようになっているとは思わなかった。後半からは敢えて回させる作戦に変えざるを得なかった。勝負には勝ったものの、選手は中学校1年生相手に終始劣勢を強いられて相当がっかりしていた。試合後にいつもなら来ないのに1年生のランニングトレーニングに参加している者もいた。かなりよい経験になったはず。」
 戦術面の課題はチーム全体でボールをキープした後で、押し上げながら攻撃のタイミングを掴むことであろう。FWがポジションチェンジを繰り返しながら組み立てに参加し、MF、DFと連携していくことが必要である。

2006年07月09日

対 アズーリ

対 アズーリ
1本目 0-0
2本目 4-0
3本目 5-0

 自分たちの技術を発揮するためには、まずボールを奪うこと。ボールに一番近いものがプレスをかけ、他の選手はカバーのポジションや、自分がマークするべき相手をすばやく見つける。ボールを奪ったらチーム全体でボールを動かし、相手ゴールを目指す。これらを実行するためには、FW・MF・DF&GKが各々でプレーするのではなく、一つのブロックとなって動く必要がある。6月18日のFC東京むさし戦で得られた課題でもあり、DFラインからチーム全体のラインを押し上げると言うトレーニングの一つの目的でもある。
 前回の練習試合から2週間。ボールを奪い、攻撃に転じると共にチーム全体がブロックとなって相手ゴールを目指す。前回の試合に比べると随分多く見られた光景である。まだまだコーチ陣から「上がれ!」「全体をコンパクトに!」と言う声が必要ではあるが、選手自身がその必要性を感じ始めていることは間違いない。そして、ブロックとなって動くためには、もっともっと走らなければならない。デュソー氏が言う「技術と持久力」の意味に、彼等自身が気付き始めている。
 試合の詳細に目を向ける。1本目はチャンスこそ生み出すものの得点を得ることができない。シュートの精度が低いことはもちろんだが、シュートチャンスに関わる選手の数が少ない。ボールに関与している選手以外の走る距離が少ないためである。マークを外す、ボールを受けるために走ることを怠っている。ボール保持者がシュート、パスの選択肢を持った状態でのプレーを作り出せていない。
 ピンチを招くことも多かった。ボールにプレスをかける選手が決まらず、相手に自由なパスを許す。DFラインで人が余り、前線でプレスをかけられる人数が少ないためである。
 1本目が終わった後の給水タイム。今までになく選手達が話し合う。時に激しく言い合う場面も。しかし、話の要点は実に的を射ていた。上記の問題点に選手達自身が気付き、改善案を捻り出す。これには島田ヘッドコーチも彼等に時間を与え、2本目に臨ませることにした。この日は結局、給水タイムにスタッフからのアドバイスは無しに終わった。
 そして、2・3本目。僅かではあるが彼等なりの前進を見せてくれた。冒頭にも述べたよう、チームとして機能するために走り、ボールを奪い、相手ゴールを目指す。アカデミーが目指すサッカーのために各々の集中力が増す。もちろん修正すべき点に対しては、ベンチから檄が飛ぶ。1本目に比べ、彼等自身一番手応えを感じたのではないだろうか。彼等自身で考え、どうすべきかをピッチ上で表現したことに対しては評価をしたい。しかし同時に、まだまだやるべきことは山のようにあることもまた受け止めてほしい。

コーチ 原田貴志

2006年07月02日

ホームステイの感想

 ホームステイから帰って来て、生徒に感想文を書いてもらった。アカデミーで自ら率先して仕事を探すことを実践した。「夕食がバーベキューだったので、コンロ運びを手伝った」。また、日頃なかなか感じることはできないが、町のみなさんの支援を実感した。「近所の人も交えてバーベキューをした」。改めて、家族の温かさを感じた。「お母さんは怖い人と聞いていたが、実際はものすごく優しい人だった」。福島が食材豊富な街であることを自分の舌で体感した。「家族の方が経営するレストランでフォアグラと和牛を食べてほっぺがおちそうになった」「釣りをして、メバル、カレイなどを釣り、塩焼きにして食べた。とれたてはうまい」自然の雄大さに神秘を見る。「散歩で海に行って最高の景色が見れた」「天体観測所に行って白鳥座を観た」旅館並みの待遇に心身共にリラックス。「五右衛門風呂に入って、すごく気持ちが良かった」子ども達の感想文の端々に新鮮な発見、驚き、喜びが見てとれた。「もう一度、同じホームステイ先に泊まりたい」と願ってやまない子ども達の思いを、そのままサポートファミリーのみなさんに伝えたい。これから長い間、お世話になるので、第2の家族とはいえ、心の大きな部分を占める関係になることは間違いない。

樋渡 群

2006年07月01日

初めてのホームステイ

16時半頃、寮の玄関先では荷物を持った子ども達が期待と不安を覗かせながらサポートファミリーを待っている。車が到着し、笑顔で寮を訪れる家族のみなさん。子ども達も次から次へと車に乗り込み、寮を後にする。アカデミー生徒の第2の家族として温かく支援してくれるのが、このサポートファミリーのみなさん。昔は書生を家に迎え入れることが習慣となっていた時代があったが、これが現代に蘇ったようなものだろうか。日本各地から選ばれたサッカーエリートを受け入れることに家族の皆さんも誇りを感じてくださるに違いない。アカデミーはこうして地元のみなさんと家族として親密な関係を築き、子ども達を大切に育てていく。

樋渡 群

宮城県キッズエリートとの交流

 Jヴィレッジで合宿中だった6歳~7歳の少年達と交流した。トレーニングマッチなどでは小さく見えるアカデミー生も今日ばかりは大きく見えた。
 ミニゲームでは華麗な足技を使って子ども達を驚かせていた。ゲームとゲームの間には子どもと1対1をしたりリフティングをしたりと、短い時間の中でサッカーを通じてコミュニケーションをとっていた。
 少年達とボールを蹴ることでアカデミー生はサッカーを始めた頃の気持ちを思い出していたに違いない。
「サッカーが好きだ。」
という気持ちをいつまでも持ち続けてほしい。
 そして数年後も子ども達の目標であり続けてほしい。

     アスレティックトレーナー 藤本 栄雄
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